国際恋愛/結婚をしていると長期休暇を利用してパートナーの実家を訪れることがあると思います。
2017年の末、私は初めてアメリカ人彼の実家を訪れました。
初めてのアメリカ旅行、初めて彼の両親と対面。
楽しみにしていたアメリカで過ごすクリスマス、大きなショッピングモールでの買い物、全てが順調に進むはずでした。
しかしある日突然私のアメリカ旅行が悪夢となってしまったのです。
今思えば、旅行前から悪い気を呼び込んでいたのかもしれません…。
今後外国人パートナーの実家に挨拶に行くかもしれないという方、外国に帰郷の予定がある方は海外旅行を失敗しないためにも私のアメリカ旅行失敗談を反面教師にしてください!
Contents
アメリカ旅行出発前
アメリカ行き航空券が1週間前にキャンセル
12月に入ってアメリカ行きの航空券を予約してくれた彼。
彼から航空券の手配をしたと聞いてすっかり安心しきっていましたが、出発予定日の約1週間前にとんでもない言葉を彼から耳にしました。
Our booking has been canceled.
耳を疑いました。

こんな直前になって何故?
とても驚きましたがキャンセル理由はすぐにわかりました。
キャンセル理由の流れは以下の通り。
- 彼が予約した際に登録した連絡先電話番号が日本の電話番号だったが、決済したクレジットカードの引き落とし先口座の登録番号がアメリカの番号だったため、確認のメールが送られていた
- メールが来ていたことに気づかず返信期限までに返信することができなかった
- 返信期限までに回答がなかったためキャンセルになった
確認メールはなぜか迷惑メールフォルダに振り分けられていたようで、彼は全く気が付かなかったのです。

なんとかチケットは改めて手配できたものの、クリスマス直前のため高騰価格でした。
航空券を予約する際は登録情報の不一致に気をつけよう!
彼がアメリカ入国審査に引っかかる
長時間のフライトを経てようやくアメリカに到着した私たち。
やっとこの地までこれたという思いで私はホッとしていました。
アメリカ入国審査のためX線荷物検査でベルトコンベアに荷物を通して私が金属探知ゲートをくぐっていた時、後ろから「ピピーッ!」。
えっ?と思い後ろを振り返ると、完全にゲートに引っかかっている彼。
いろいろとポケットに入れていたようで、ドゥエイン・ジョンソンを彷彿させるガッチリムキムキスキンヘッドの検査官に身体検査をされることになってしまいました。
Pick up my stuff !
彼に呼びかけられて、ベルトコンベアから流れてくる彼の荷物も急いでゴッソリ拾い上げました。
その後あまり時間もかからずすぐに彼は戻ってきました。
その検査官は見た目によらずフレンドリーだったらしく、身体検査も特に問題なかったとのこと。
アメリカの出入国審査は厳しいと聞きますが、アメリカで金属探知ゲートを通るだけで私はドキドキします。
身体検査されるなんて心臓に悪いですが、彼は余裕な顔して笑ってました。

入国審査の際は手間取らないよう時間に余裕を持ち、持ち運び荷物にも十分気をつける!
初のアメリカ旅行で食中毒!
彼の両親と初対面
夜遅くに彼の実家に到着しましたが皆とても温かく出迎えてくれました。
言いたいことはたくさんあったのですがその場の雰囲気に飲み込まれてしまいました。
何を言ったか細かくは覚えていませんが、
I was looking forward to seeing you.
とお義母さんに言ったことだけは覚えています。
未だに外国人との挨拶は慣れないもので、誰と挨拶するにしろ握手するべきかハグするべきか悩みます。
挨拶の際、彼の両親とお兄さんとはハグ、弟と弟の奥さんとは握手をした気がします。

実はこの時の帰郷は両親に言わずサプライズにしようと彼が計画していました。
「いや、私も連れて行くんだからせめて誰かには伝えておくべき」と説得し、空港まで迎えを頼んだお兄さんにだけ事前にこっそり伝えていました。

でお兄さん、私たちが旅立つ数日前にさらっとお義母さんに言っちゃったんです(笑)

ということでサプライズ作戦は失敗に終わりましたが、皆ウェルカムしてくれたので一安心でした。
食中毒の悪夢
楽しくクリスマスを過ごしてショッピングもし、私は存分に初のアメリカを楽しんでいました。
明日は「ホワイトハウスに観光に行くぞっ!」と気合を入れてその日就寝しようとした矢先。
とても気分が悪くなってきたのです。
気持ち悪さは時を刻むごとに増していき、ベッドに寝転がっていた私は起き上がりました。
このままではまずい…。
こんな葛藤を20分ほどした結果、もどしてしまったのです。
「ココアを飲みすぎたかなぁ」なんて軽く思っていましがここからが悪夢の始まりでした。
その後もまた同じような気分の悪さに襲われ、また起き上がりもどす。
彼が部屋のドアを開けた時、私はゴミ箱をかかえて座り込んでいる状態。
相当驚かせたに違いありませんが、その時は会話もできないほど気分が悪くなっていました。
その後から強烈な腹痛。
ぞうきんを絞るようなキューンとした腹痛が寄せては返す波のように押し寄せる。

深夜12時頃、彼は隣で就寝している両親を起こし、病院に連れて行くよう話をしました。
ゴミ箱も手放せない状態でトイレにこもり、自力では歩くこともできない私。
彼がそんなを私を抱きかかえて車に乗せ、彼の両親にも付き添われ深夜に救急病院へ運んばれたのです。
海外医療保険未加入で診断・検査!
病院についてからもトイレに行きたいやら、腹痛やら気持ち悪いやらで病院のスタッフと意思疎通することができませんでした。
脈拍数や心拍数などいろいろ検査されましたがされるがまま状態。
彼が通訳してくれる中、なんとか自分の症状を1〜10の数字で医者に伝えるのが精一杯。


念のためCT検査もして診断結果は食中毒!
診断後に点滴を打つため注射針を医者が刺そうとするのですが私の血管が細すぎてなかなか見つからない。
数回失敗し、かなり長い時間縛られ腕の感覚がなくなっていきました。
最終的にもう片方の腕に変更したところ、すぐ成功。

点滴をし始めたことで体温が下がり、ひどい寒気に襲われた私は「寒い、寒い!」と言い続けました。
病院のスタッフが厚いガーゼのような生地をたくさん用意してくれ、結果12枚も使用。(笑)

後に知ったことですが、このガーゼはなんと1枚1枚バーコードが付いていて有料なんですよ!
「うそ〜ん」と思いましたが事後報告なら仕方ない。
深夜1時頃〜朝6時半頃まで5時間半の病院滞在!
もがき苦しんでいたこの長時間、彼の両親は一睡もせずにずっと付き添ってくれました。
点滴後ようやく回復した私。
帰宅したのは朝7時。
彼のお父さんは、そのまますぐに出勤。
こんなにも辛く、死にそうなほど痛くて苦しい思いをしたのは初めてでした。
なぜ食中毒になってしまったのか?
思い返してみると1つ思い当たる節がありました。
それはランチをしたカフェで頼んだバッファローウィングに添えられていたセロリ。
その日は彼と同じ物を1日中食べていたにも関わらず、私だけが食中毒になってしまったのですが唯一私だけが口にしたのが生のセロリでした。
セロリが大好きなので、そのセロリを1人占めしたのです。
もしかしたらそのカフェで提供された料理の皿に菌が付着していたのかもしれませんが、セロリ以外思い当たりません。
こんな形でアメリカの病院まで体験するハメになった私。
こんなことしにやって来たわけじゃないのに!
医療保険に入っていなかったことで高額な医療費を請求されたことは間違いありません!
しかもCT検査しちゃってますからね。
彼の両親が支払ってくれていたと勘違いし「立て替えてもらった分は、日本に帰ってからちゃんと返しますので!」と伝えたのですが、「なぜそんなこと気にするのか?」と払いのけられてしまいました。
ちなみに医療費を支払ったのは彼の両親ではなく彼。
彼は未だに医療費がいくらだったのか教えてくれません…。
正直聞くのも恐ろしいですが、いつもごまかすのでその優しさに感謝です。
結果たくさんの人にド派手に迷惑をかてしまったのでした。
アメリカで人の温かさと英語力の低さを知る
息子が日本人女性の彼女を連れてきたと思ったら食中毒で病院へ。
こんな子が自分の子供の彼女だったらあなたはどう思いますか?
または、自分が私のような体験をしたらどう感じますか?
初めて彼の実家へ、そして両親と対面。
こんな大事な時に病院に世話になった自分が情けなくなりました。
それでもこんなに迷惑をかけた私に対して彼の両親は本当に優しかった。
後にその話を引きずることもなくサッパリとしていました。
初対面の私を会った瞬間から家族のように温かく迎え入れてくれたし、病院に付き添ってくれた時も回復したその後も、何も変わらず最後まで私をまるで娘のように可愛がってくれました。
アメリカではレストランやバー、ショッピングモールなどどこでも、
How are you doing ?
などと言って皆挨拶を交わしますよね。
日本ではなかなかこのような習慣がありませんが、アメリカで人との関わりがとても温かく感じました。
知らない人でも明るく挨拶したり、相手の良いところを見つけて褒めたり。
アメリカはストレートに物事を伝える文化ではあるけれども、その分心がちゃんと繋がるコミュニケーションの取り方が上手だなと感じました。
医者に症状を聞かれた時、なかなか明確に伝えられなかった私。
それでも最後にもう1度1〜10の数字で痛みを教えてくれと言われたのでゼロだと伝えると、“I like zero.” と言ってニコッとしてくれました。
素敵ではありませんか?こんな時にちょっと和ませてくれる言い方。
業務的ではなく心が込もっているなと感じさせてくれました。
医者に聞かれたことにまともに答えられずほとんど彼に通訳をまかせてしまった自分の英語力の低さも痛感しました。
私が医者に聞かれたことの中で覚えているのは、
- Did you eat something unusual ?
- Are you taking any medication regularly ?
- Are you pregnant ?
- Did it happen suddenly or gradually ?
- Has it been getting worse or staying the same?
このような質問です。
どのようにお腹が痛むのか?という質問には、
- a sharp pain / dull pain (鋭い痛み/鈍い痛み)
- a throbbing pain / piercing pain (ズキズキする痛み/キリキリする痛み)
という単語を用いて表現できることが理想ですが、明確に応えられずとてももどかしさを感じました。
(チクチクとか言っても通じないのが悲しい)
ちなみに食中毒はfood poisoningです。
症状や臓器の名前さえも出てこないのなら、英語の表現集を持参するべきだったと後悔しました。
英語圏に短期〜長期滞在される方は、日常生活のあらゆるシーンで役立つフレーズや情報が網羅できる「アメリカ/イギリスで生活する英語表現集(CD BOOK) 」がオススメです。
アメリカに長期滞在される方でフレーズ集よりも病院へのかかり方や仕組みを詳しく知りたいという人には「アメリカでお医者さんにかかるときの本」がオススメです。
海外旅行をする際、何も起こらないだろうと油断しているとんでもないことが身に降りかかることもあります。
特に海外旅行に慣れている人は油断しがちですが、そこに落とし穴がありますよ!(私もそのうちの1人です)
海外旅行に慣れていても油断は禁物!体調不良やケガをした時など薬や手当キットなどの準備を怠らない!非常事態のフレーズも言えるようにしておくべき!
外国人彼の実家に挨拶、失敗しないためには?
体調が悪くなってしまうと楽しかった旅行が一気に悪夢に変わってしまいます。
せっかく計画を立てて楽しみにしているわけですから、万全な準備をするにこしたことはありません。
- 航空券の手配完了まで気を抜かない
- 手配完了後も航空会社からのメール内容は必ずチェック
- フライトの急な時刻変更にも備えて時間に余裕を持つ
- 体調不良やケガに備えて薬や応急処置セットを持参する
- 体調を表現する単語やフレーズを覚えておく
- 体調不良時に役立つ本を持参する
- 衛生面の悪い店での食事は避ける
- お薬手帳の英訳版を用意しておく
- 海外旅行保険付帯のクレジットカードを1枚作っておく
- お金は予算よりも少し多めに持っていく/クレジットカードの支払い可能枠を確認しておく
食中毒は目に見えないものなので対処は難しいですが、お肉が生焼けだったり、衛生面の悪そうなお店で食事をするのは避けたほうが良いでしょう。
自分は大丈夫だろうと思っていると、私のような災難に見舞われます。
私自身、まさか食中毒になるとは思ってもみませんでしたから。
彼も私も海外旅行には慣れていましたが、その慣れが不手際を招いてしまいました。
十分に準備を整えて、家を出てから帰宅までが旅行だと思ってください。
彼の両親への挨拶自体は問題なく行うことができましたが、良くも悪くも強烈なインパクトを残してきたことは間違いありません。
そしてこの経験を機にもっと英語力を高めようと決意したのでした。
アメリカの書店で基礎文法に関する1冊の素晴らしい参考書Tim Collins著の「Correct Your English Errors」に出会ったのですが、詳しくは英文法の間違いを気づかせてくれる1冊の優秀な英文法書!に綴っていますので中身をチェックしてみてください!
私の経験を参考に、失敗のない安全な旅行をしてくださいね!
私の両親に彼を紹介した話は外国人彼を両親に紹介!円満のために気をつけた3つのポイントで綴っていますのでぜひそちらもご覧ください。
